ホストクラブで起こるトラブル14選!対策と対処法も解説

ホストクラブ経営において、あらゆるトラブルが付き物と言っても過言ではありません。

ホスト同士だけではなく、内勤とホスト、またお客様とのトラブルがいつ起きてもおかしくはないのです。

しかし、あらゆるトラブルはお店の経営をゆるがす事態にもなりかねません。

そのため未然に防ぐことが重要となってきます。

そこで、今回は「ホストクラブで起こるトラブルとその対策・対処方法」について詳しくまとめました。

トラブルが起きてからでは遅いので、ぜひ事前のリスクヘッジを徹底しましょう。

目次

ホストクラブで起きるトラブル14選

ホストクラブで起こり得る代表的なトラブルを、14個ご紹介します。

どんなお店でもトラブルが発生しないと言えませんので、リスクヘッジのためにもぜひ押さえておきましょう。

1.ホスト同士の喧嘩

ホストクラブにおいて、ホスト同士の喧嘩は日常茶飯事と言っても良いでしょう。

ホストは業務の特性上、ホスト同士で売上を競う側面があります。そのためライバル意識から喧嘩が起きやすい傾向にあります。

業界のリアルが見られるホストのYouTubeチャンネルでも、ホスト同士の口喧嘩の様子が収められた動画は珍しくありません。

なおホスト同士の喧嘩が起きる理由はさまざまですが、主にお客様関連や営業方針、接客中の態度などが挙げられます。

また、お酒を飲んで泥酔状態になりやすいため、冷静な判断力を失い喧嘩に繋がるケースも少なくないようです。

ホスト同士の喧嘩はお店の士気を下げ、売上低下に繋がってしまいがちなので従業員のマネジメントを徹底する必要があります。

2.付け回しに対する不満

付け回しに対する不満も、トラブルの一因です。

付け回しとは、主に内勤スタッフがどの卓にどのホストを付けるかを判断し、指示することを指します。

出勤人数調整や担当被りが発生した際などはもちろん、卓が盛り上がっているかどうかやお客様のテンションも重要な判断材料です。

そのため誰を付けるかを見誤ると、お客様の満足度低下やクレームにも繋がりかねません。

したがって、ホストと内勤との間でトラブルが起きる例は珍しくないのです。

内勤の職務怠慢やお客様への扱いの雑さなども見受けられれば、当然火に油を注いでしまいます。

内勤の裁量や能力次第の部分ではありますが、事前に従業員教育を徹底しておく必要があると言えます。

3.被りのお客様同士のトラブル

お客様同士の「担当被り」でトラブルになる事例もあります。

ホストクラブは基本永久指名制のため、お客様につき担当ホストが一人と決まっています。

とはいえ、同じ担当同士のお客様が同時刻にお店に来てしまう場合も少なくありません。

したがって、どちらのテーブルに着くかでいざこざが起きやすいのです。

お客様同士がお互いにライバル視しやすいため、高額なボトルを入れ合ったりはもちろん、喧嘩に発展しかねません。

また最悪の場合、SNSや掲示板での晒し行為や警察沙汰に至る可能性もあります。

お客様は担当ホストに会いに来店しているため、担当ホストがテーブルにいなかったり他の卓を行ったり来たりするのは当然不服に思います。

主に担当ホストがスケジュール管理を徹底するのはもちろん、内勤スタッフの付け回し次第で十分避けられるトラブルです。

ホスト・内勤スタッフ共に、顧客管理は慎重に行うよう指導しましょう。

4.お客様の横取り

前述の通り、ホストクラブは永久指名制にもかかわらず、他のホストを指名しているお客様を横取りするトラブルもあります。

ホスト業界ではお客様の横取りは「爆弾行為」としてタブーとされています。

たとえヘルプであっても、連絡をとったりデートをしたりするのはNGです。

そのため、罰金や解雇などの重いペナルティが課せられる場合がほとんど。

また、爆弾行為をしたお客様自身も出禁対象になってしまいます。

お店としても損失以外の何物でもありませんので、避けたいトラブルのひとつです。

5.売掛金の未払い

売掛金の未払いも、ホスト業界では長らく問題視されています。

「売掛」とはいわゆるツケ払いを指す言葉で、その場でのお会計をホストが立て替え後払いするシステムです。

お客様が売掛金を支払わないまま連絡が取れなくなってしまうケースも珍しくありません。

売掛金が支払われなければ、ホストのみならずお店全体の利益損失に繋がってしまいます。

なお、歌舞伎町では2024年4月からホストクラブの売掛制度自体を廃止する動きがありました。

したがって、業界全体でクリーンにすべき部分だと言えるでしょう。

トラブルを回避するためにも、売掛はそもそも禁止にしておくのがベターです。

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6.ホストの移籍トラブル

売れっ子ホストによる移籍トラブルも、ホスト業界では多い傾向にあります。

移籍トラブルとは、お店の同意を得ずにホストが他店へ移籍してしまうことです。

同意なき移籍を禁止しているお店がほとんどですが、どうしても移籍したいホストと意見が合わず結果としてトラブルに発展する事例が発生しています。

とくに売れっ子ホストが移籍してしまえば、お客様も着いていってしまう場合がほとんどです。

当然、お店は多大な損害を被ることになります。

ホストが移籍を検討するに至らないよう、常日頃から風通しの良い店舗運営を行う必要があると言えます。

7.ホストの引き抜き

前述の移籍トラブルとも関連しますが、ホストの引き抜きも発生し得るトラブルです。

ホストクラブが自店の売上アップのために、売れている他店のホストのヘッドハンティングするケースも多いのです。

大抵の場合、条件として高額な移籍金や高待遇などを持ち出し交渉します。

承諾のない引き抜きは業界ではタブーです。トラブルに発展して然るべきでしょう。

とはいえ、引き抜きが成立してしまうのはホストが何らか不満を持っていて移籍を希望しているから発生します。

移籍トラブルと同様、大切なホストが引き抜かれない環境の構築が必須です。

8.18歳未満の入店

18歳未満のホストの採用や、お客様の入店もトラブルとして考えられます。

18歳未満のホストクラブへの入店は法律で禁止されており、発覚すれば営業停止処分は免れません。

また経営者の責任問題となりますので、最悪の場合逮捕されてしまうでしょう。

経営者として、法律をしっかりと遵守することが大切です。

9.裏引き

裏引きもホストクラブで発生しやすいトラブルです。

裏引きとは、ホストがお店を介さずにお客様から金銭を受け取る行為を指します。

裏引きをされてしまうと、当然ながらお店への利益分が入らないため損失となってしまいます。

爆弾行為かつ、法的処罰の対象にもなりかねません。

もし発覚した場合は、該当ホストを退店させざるを得なくなってしまうでしょう。

10.ストーカー行為

お客様によるホストへのストーカー行為 も非常に悩ましい問題でしょう。

ホストは人気商売かつ疑似恋愛的な側面があるため、お客様がホストに依存してしまいストーカー化するケースがあります。

ストーカーは実際に相手を付け回す行為のみならず、SNSでの執拗なリプライや度重なる電話やメール、LINEなども当てはまります。

ストーカー行為は犯罪であるのと同時に、ホストの勤務意欲のみならず日常生活をも脅かしかねません。

お客様とホストとの関係性は常に注意しておき、トラブルを招かないように顧客管理を徹底しましょう。

11.女性ホスト・内勤への嫉妬

女性のホストや内勤に、女性客が嫉妬してしまうトラブルもあります。

近年増加傾向にある女性ホスト・内勤の存在は、お客様からすると嫉妬の対象となってしまいがちです。

ホストは疑似恋愛をビジネスとしているため、女性がホストのそばにいる事実に嫌悪感を示すお客様も多いのです。

もしお客様が不快に思われているようであれば、卓への配置や勤務時間の調整などを行いお客様への最大限の配慮をしましょう。

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12.売春の強要

売春の強要も、ホスト業界で問題になりやすいトラブルです。

ホストクラブでは主に、ホストが売掛金の回収目的で女性客に売春行為を強要させる事件が実際に起こっています。

売春の強要は売春防止法違反となり、起訴されるケースもありますので絶対にあってはなりません。

リスクヘッジとしては、ホスト個人への指導はもちろんですが、そもそも売掛金を認めない姿勢も大切と言えます。

売掛金を完全廃止するお店も増加傾向にありますので、最悪の事態を起こさないように店舗運営することが重要です。

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13.誹謗中傷や情報漏洩

ホストによる誹謗中傷や店舗の情報漏洩も、重大なトラブルのひとつ。

お客様にほかのホストの悪口を吹聴したり、インターネット上でホストがほかホストの悪口を書き込んだりといったトラブルは珍しくありません。

またお店の内部情報の漏洩も問題になるケースも少なくありません。

場合によっては、お店の経営をも揺るがしかねない事態に発展してしまいます。

ホストへのインターネットリテラシーの指導や顧客情報の守秘義務については、しっかり実施するのがのはマストです。

14.金品の窃盗

金品の窃盗も、 ホストクラブで起こり得るトラブルです。

ホストクラブではお給料が現金支給されるのはもちろん、高価なブランド品を身に着けているホストも多くいます。

そのため、金品の窃盗がいつ起きてもおかしくはありません。

窃盗は当然ながら犯罪行為ですので、経営者側は即退店の処分を下す以外にないのです。

お店の損害にも繋がりますので、ロッカーの施錠や貴重品の管理を注意深く行わせたりなどホストの教育を徹底しましょう。

トラブル対策のポイント3選

ここからは、ホストクラブにおけるトラブル対策のポイントについて大きく3つに分けて解説します。

ホストクラブで起こり得るさまざまなトラブルは、完全には防げなくても事前の対策で抑止することが十分に可能です。

トラブルに発展してしまう前に、リスクヘッジを徹底してお店を円滑に経営しましょう。

契約書・誓約書を設ける

契約書・誓約書で従業員を法律やルールで縛るのは有効な方法です。

ホストクラブにおけるトラブルは犯罪行為と見なされるものも多くあります。

したがって、厳罰に関しては事前に契約書や誓約書を交わしておけばリスクを回避しやすくなります。

契約書には具体的な処罰や罰金の金額、場合によっては警察に引き渡すといった旨を記載しておき、入店時の指導と定期的な注意喚起を行えばさらに効果的です。

契約書や誓約書があれば、万が一トラブルが起きてもお店の損失を最小限に抑えられます。必ず用意しておきましょう。

売掛は借用書を作成する

売掛金の未回収対策には、借用書の作成が有効です。

借用書は法的証拠となり得ますので、お客様に必ず記入いただくことでバックレの被害を防ぎやすくなります。

そもそも売掛をしないのがベストですが、どうしてもという場合は借用書を作成しておきましょう。

また借用書の作成方法や、具体的な法律に関する知識を得るためにも顧問弁護士を雇うのも有効な方法です。

講習を開催・受講する

従業員を対象に、トラブルに係る講習を定期的に行うのもおすすめです。

ホスト業界ではコンプライアンスや倫理観に乏しい従業員も少なくありません。

どういった行為が問題なのか理解していない従業員がいないとは言い切れません。

「爆弾行為」をはじめとした、お店の経営を揺るがしかねないトラブルがどれほどのリスクを伴うかについて共有するのが大切です。

入店時だけの指導では次第に危機感が薄れてしまいやすい部分です。

したがって定期的に講習を行うべきだと言えるでしょう。

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トラブルが起きた際の対処法

それでは、実際にトラブルが起きてしまった際にはどう対処するのが最善なのでしょうか?

考えられる事例を踏まえてご紹介いたしますので、トラブルが起きている・いないを問わず参考にしてみてください。

先輩・内勤・オーナーに相談する

主にホスト向けの内容にはなりますが、実際にトラブルが起きてしまった場合は先輩ホストや内勤、オーナーなどに必ず相談しましょう。

お店絡みのトラブルは基本的に自己解決できるものではありません。

そのため黙っていると解決がどんどん困難になってしまいます。

また相談すれば、誰かが解決策を提示してくれたり、代理対応してくれる可能性もあります。

隠蔽してしまうと、罰金やあらゆる刑罰の対象となりかねません。早め早めの相談が肝要です。

痛客は出禁にする

お客様が起こしたトラブルに関しては、該当客に出禁対応を行いましょう。

いわゆる「痛客」と呼ばれる迷惑客には、厳正な対応でトラブルの拡大・再発を防ぐことが大切です。

顧客を失い売上が下がってしまう懸念はありますが、ホストの安全やお店を守るためにも早めのリスクヘッジが重要だと言えます。

もちろん、お客様だけではなく従業員に要因がある可能性もあるため、ホストへの指導や処罰も適切に行うべきです。

法的措置を取る

トラブルが犯罪行為と見なされる場合は、警察や弁護士などとコンタクトを取り法的措置も検討しましょう。

犯罪行為が露呈したのにも関わらず通報しない場合、お店が損をするばかりか犯人隠匿罪といった罪に問われる可能性もあります。

また法的措置はトラブルを起こした当事者との折り合いが付かない・解決が難しい場合の手段として有効です。

法的措置をうまく進めるためには、前述の契約書や誓約書が有効に働きます。

とはいえ法的処置にはそれなりの金銭や時間を要します。

まずは代理人弁護士を立てるといった対応を行い、スムーズに事を運ぶ準備をしましょう。

まとめ:ホストクラブで起こるトラブルは摘発のリスクもありとても危険!正しい指導やリスクヘッジで未然に防ごう

ホストクラブで起こり得るさまざまなトラブルや、対策方法について詳しくご紹介しました。

トラブルには大小ありますが、人材の流出やお店の経営難といった問題に発展するケースも少なくありません。

どのお店でもトラブルは例外なく起こり得ますので、経営者は未然に防ぎ最小限のリスクで済ませるよう努めるのがマストです。

今回ご紹介した方法をぜひ実践いただき、円滑な店舗経営を実現しましょう。

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