ナイトワーク業種の一種として時々聞く言葉に「カンパイワーク」があります。
カンパイワークは主に水商売を指す言葉であり、同業種で働きたいと考えている女性は多いことでしょう。
しかし、一言にカンパイワークと言っても色々あるのでなかなか比較検討が難しいのが現実です。
そこで今回は、女性向けカンパイワークの業種の違いについて詳しく解説します!
勤務内容や給料事情などを詳細に紹介しますので、ぜひ仕事選びの参考にしてみてくださいね。
カンパイワークとは?
そもそも、「カンパイワーク」という単語を聞いたことがないという方も多いかもしれません。
「カンパイワーク」は主に「水商売」を指す言葉で、たとえばキャバクラやガールズバーなどが該当します。
お酒を飲むときの決まり文句である「乾杯」という言葉からこの名前が付けられました。
ナイトワーク全般と混同されるケースもありますが、カンパイワークは「お酒を提供する飲食業種」のみを指します。
つまり、風俗店やメンズエステとは明確に分けられているというわけです。
女性向けカンパイワークの種類
一言にカンパイワークと言っても、いくつかの業種・職種があります。
今回は女性向けのカンパイワークに焦点を当てて紹介いたしますので、ぜひ仕事選びの参考にしてみてください。
キャバクラ
- 女性キャストは「キャバ嬢」と呼ばれる
- 女性版のホストクラブのような立ち位置で、売れれば高額なお給料を狙える可能性も
- 売れっ子キャバ嬢は知名度も高く、タレントや実業家になる人も多
キャバクラは「キャバレー」と「クラブ」を組み合わせた造語で、カンパイワークの中でもメジャーかつ人気な業態です。
女性キャストは「キャバ嬢」と呼ばれます。
男性客を楽しい気持ちにさせ何度も来店を促すのがキャバ嬢の最も大切なお仕事です。
そのため、時には出勤前にお客様との時間を過ごした後に一緒にお店に行ったり(同伴)、仕事終わりにお客様と一緒に退店しデート(アフター)をしたりすることもあります。
キャバ嬢の平均時給はエリアによって大きく異なりますが、3,000円~5,000円程度が相場だと言われています。
ただ、お客様に気に入られ指名が増えたり高額なお酒を入れてもらえたりすれば何百万・何千万を稼ぐことも夢ではないでしょう。
事実、有名キャバ嬢は億単位のお金を稼ぎ、人気を活かして実業家になったりタレント活動をしたりする人もいます。
ガールズバー
- 女性がバーテンダーを務める交流型のバー
- 女性スタッフはキャストと呼ばれ接待行為は行わず、カウンター越しに会話をするのみ
- お店のコンセプトによってはコスプレで接客するケースも
ガールズバーは、読んで字のごとく女性バーテンダーが接客をするバーを指します。
接客といっても接待行為は行わず、カウンター越しに会話をしたりお酒を作って提供したりするのが主な業務です。
バーテンダーと聞いてイメージされる寡黙な接客スタイルではなく、お客様にお酒を提供しつつ交流を楽しむのがガールズバーの主なコンセプトです。
そのため勤務時の服装もピシッとしたスーツのような制服はあまりなく、ラフな格好での接客が基本となっています。
ただ、ガールズバーではお店のコンセプトによってはコスプレ衣装で接客する場合もあります。
たとえばスーツやパジャマ、水着などの衣装を着用するお店が挙げられるでしょう。
ガールズバーで働くキャストの時給は、エリアにもよりますが平均して1,500円~2,000円程度が相場だと言われています。
ただお酒や食べ物の販売数に応じたバックシステムが用意されているお店が多いため、頑張り次第ではお給料を上げていくことは可能です。
コンカフェ
- 特定のコンセプトに基づいて営業しているカフェ
- お客様との交流も盛んで、ゲームをしたり写真を撮ったりする場合も
- 上手くバック制度で稼げばお給料に上乗せされる
コンカフェは「コンセプトカフェ」の略称で、ある特定のコンセプトに基づいて営業しているカフェを指します。
有名なところでいうと「メイドカフェ」や「動物カフェ」などがあり、コンカフェに当てはまるお店は思っているよりたくさんあるでしょう。
コンカフェはコンセプトによって働いている従業員の性別も異なるため、お店によって女性のみの場合もあれば男女両方、男性のみのところもあります。
またお客様の性別も基本的には限定されていないため、男女問わず来店するケースが最も多いようです。
コンカフェの業務内容はお店によって大きく異なりますが、お客様との交流を図るコンセプトの場合は接客が最も重視されます。
中にはお客様に飲食物を提供したり、アイドルのようにチェキを撮ったりサインをしたりといったサービスがあるお店もあります。
コンカフェの時給はエリアやコンセプトによって変動しますが、1,200円~2,500円程度が相場のようです。
ただバック制度のあるお店も多く、チェキ撮影やドリンクなどの売上が多ければ多いほどお給料に上乗せされていきます。
スナック
- カウンター越しの接客が一般的
- 女性向けカンパイワークの中でもスタッフの年齢層が高い傾向にある
- カラオケがあるお店が多く、「ママ」と呼ばれる女性店主がいる
スナックは、軽食やお酒を飲みながらスタッフとお客様が交流をするバーのような酒場を指します。
スナックには風俗営業の許可がなく飲食店の枠組みのため、接待行為は行われません。
あくまでカウンター越しでお客様との会話を楽しんだり、一緒にカラオケをしたりして楽しむのが一般的です。
スナックは女性向けカンパイワークの中でもスタッフの年齢層が高い傾向にあります。
中でもお店を取り仕切るオーナーは「ママ」と呼ばれ、スナックの代名詞として広く親しまれています。
スナックのお給料はエリアやお店によって変動しますが、1,500円~2,500円程度が相場です。
また、スナックにもバックシステムがあるお店があり、ドリンクバックなどでインセンティブがもらえる可能性があります。
高級クラブ
- 高級なお店で、客層も富裕層や経営者などが多い傾向
- ホストクラブのような永久指名制度がある
- 1:1ではなく複数接客制度が採用されている
高級クラブとは、お客様の座ったテーブルに付いてお酒を提供したり会話をしたりする接待をメインとしたお店です。
カンパイワークの業界では、一般的にクラブというと「高級クラブ」を指す場合が多く、一回の来店で5万円~10万円程度かかります。
そのため、来店するお客様は限られた富裕層や経営者などが多い傾向にあります。
高級クラブにはスナックのように「ママ」と呼ばれるお店を取り仕切る立場の女性がおり、来店するお客様の中にはママが目当てだという人も少なくありません。
また高級クラブではお客様との1:1ではなく複数接客制度が採用されているため、テーブルにママが付いて会話を盛り上げてくれるケースも多くあります。
なお、高級クラブにはホストクラブのような「永久指名制度」があり、初回で指名されれば次回以降の来店でもずっと継続して指名され続けます。
そのため、複数の指名を獲得できれば安定した稼ぎが見込めるでしょう。
高級クラブの給料は日給制がほとんどで、1日あたり25,000円~30,000円程度が平均だと言われています。
ただ高級なお店になればなるほどお給料は高くなり、中には日給30,000円以上のお店もあるようです。
ラウンジ
- スナックのようにママがいる接待をメインとしたお店
- 初めにチャージを取ってフリータイムで営業するお店が一般的
- 予算が高くなるケースが多く、高級店として接待などに利用されるケースも
ラウンジとは、女性キャストが主に男性客にお酒を提供し会話を楽しむお店です。
分かりやすく言うと会員制の高級キャバクラのような位置づけで、ひとつのテーブルに複数の女性キャストが付きお客様とお酒を飲んだり会話を楽しんだりします。
キャバクラと似通っていますが、最大の違いはテーブルチャージといったチャージ制を導入している点です。
加えてラウンジは基本的に高級な価格設定のお店が多く、接待などで利用されるケースもあります。
お店はスナックのように「ママ」と呼ばれるオーナーの女性が切り盛りしているケースが一般的です。
また高級感があるからこそ他の女性キャストも少し年齢層が高かったり落ち着いた雰囲気の女性が多かったりする傾向にあるようです。
ラウンジのお給料はカンパイワークの中でも高めで、時給2,000円~4,000円程度だと言われています。
ただラウンジではひとつのテーブルに複数のキャストが付く点から個々人にバックが付くケースはあまりないため、時給が高めな分+αを目指すのは難しい傾向にあるようです。
パブ
- 外国の酒場を再現したおしゃれなお店
- さまざまなコンセプトのお店がある
- 接待スタイルではないのでバックシステムがないお店が多い
パブはもともとイギリスにある大衆酒場を指す言葉で、日本では「外国に行った気分になれるようなちょっとおしゃれな酒場」というニュアンスで広く親しまれています。
パブは店舗面積が狭いお店が多く、カウンターのみだったりわずかなボックス席のみだったりするのが一般的です。
パブでの働き方は男女問わず主にバーテンダー兼接客スタッフとして雇われる場合が多い傾向にあります。
ただパブには「ショーパブ」や「女子大生パブ」などお店独自のコンセプトが設定されているところも多く、キャストの性別や仕事内容はお店の色に左右されます。
パブではコンセプトによってはお客様とキャストの会話が頻繫に行われるケースも多く、コミュニケーション能力の高さは重視される傾向にあるでしょう。
パブのお給料は、お店のコンセプトによって異なりますが1,500円~2,500円程度が相場のようです。
なお、パブは接待スタイルではないケースがほとんどでバックが付かず、時給以上の給料は期待できないお店が多い傾向にあります。
【その他】クラブ
- 音楽に合わせてお酒とダンスを楽しむお店
- スタッフは男女ともにいるが、女性はバーテンダーやダンサーが多い傾向
- 雇用形態はアルバイトや正社員がある
クラブとは、大音量の音楽に合わせてお酒を飲みながら踊るディスコのようなお店です。
クラブには多種多様なお仕事がありますが、女性は主にカウンターでお酒を作るバーテンダーやDJ、ダンサーとして雇われる場合が多いようです。
お客様は主に友達同士でお酒を飲みながらおしゃべりを楽しんだり、踊ったりするのが目的です。
そのため、お客様との積極的な会話や交流を求められるケースはあまりないと考えて良いでしょう。
しかしながら、時にはスタッフのトークタイムでお店を盛り上げたり、お客様に誘われて会話をしたりする場面はなくはありません。
お店のイメージを保つためにも、トークスキルは磨いていたほうが良いでしょう。
クラブのお給料はエリアや職種によって変動しますが、時給制の場合1,300円~2,000円程度が平均値です。
また正社員の場合は25万円~40万円程度が相場だと言われています。
女性向けカンパイワークの魅力
カンパイワークには、他の職種にはない魅力がたくさんあります。
ひとつひとつチェックしていきましょう。
高収入を得られる
カンパイワークは、「高収入を得やすい」点が最たる魅力です。
お酒を提供する社交場であるカンパイワークのお仕事は、夜のお仕事のためお給料は高めでバックシステムなど頑張り次第で収入をどんどん上げていけます。
昼職に比べれば短期で稼ぎやすいと言えるでしょう。
また、カンパイワークはお酒を提供するのがメインのお仕事のため風俗のような性的サービスはありません。
そのため、精神的にも肉体的にも少ない負担で高収入を得られるのです。
コミュニケーション能力が身に付く
カンパイワークの魅力の2つ目は、コミュニケーション能力が身に付く点です。
職種やお店のコンセプトにもよりますが、社交場で働くカンパイワークではお客様や従業員同士でのコミュニケーションは頻繁に行われます。
ある程度のコミュニケーション能力がないと務まらないお仕事ですので、コミュニケーション能力は必然的に身に付いていくでしょう。
特に指名制の職種の場合、コミュニケーション能力が高くお客様に気に入られればより稼げるチャンスが増えていきます。
より稼ぐためにも、コミュニケーション能力を積極的に身に付けていきましょう。
さまざまな人と交流ができる
カンパイワークの魅力の3つ目は、さまざまな人と交流ができる点です。
お酒を提供する社交場には、老若男女問わずさまざまな人が訪れます。
時には普段なかなか関われない業界人や、経営者など権威のある人と出会える可能性もあるでしょう。
思わぬ繋がりができ、お給料が増えたり今後のキャリアに良い影響を与えてくれたりするかもしれませんね。
比較的自由に働ける
カンパイワークの魅力の4つ目は、比較的自由に働ける点です。
お客様を楽しませるのがメインの職種のため、お店のコンセプトには左右されますが服装や髪色・ネイルなどに厳しい規定はなく自由度がかなり高い傾向にあります。
またシフト制のお店がほとんどで、休みも取りやすいので自分の好きな時に働ける点も自由度が高いと言えるでしょう。
職場に縛られたくはなく、なおかつ高収入を稼ぎたいという方には強くおすすめできます。
まとめ:女性向けのカンパイワークは思っているよりも違いがたくさん!
今回は女性向けカンパイワークについて、それぞれの業種の違いを中心に詳しく解説しました。
キャバクラやガールズバーをはじめとした女性向けカンパイワークは、「お酒を提供する」という点以外は接客スタイルや営業方法など違いがいくつもあります。
カンパイワークのお仕事を探す際には、働き方や給与形態などを確認しミスマッチがないように気をつけましょう。